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遺伝子を調べる

遺伝子検査で検査できる染色体は?検査キットの値段を左右するのは検査DNAの種類数

ももです。こんにちは!遺伝子検査に興味があり、調べているのですが、たくさん種類がありすぎて分かりませんよね。価格も結構幅があります。高価な検査キットと安価な検査キットの違いは一体何なんでしょうか。

先に答えを言いますとズバリ、「検査する染色体の種類」が違います。

では、具体的に人間はどんな染色体を持っていて、あなたの買おうとしているキットではどの染色体を検査してくれるのでしょうか。

染色体の種類

人間は細胞の中に核とミトコンドリアを持っています。核には人間の大半の遺伝情報が格納されています。

核の中には常染色体、②X染色体、③Y染色体があります。X染色体とY染色体をまとめて、性染色体と呼びます。

核の他に、細胞内にはミトコンドリアと呼ばれる細胞小器官(細胞の中で分化した形態・機能を持つ器官)があり、実は、ミトコンドリアは単独でDNAを持ちます

次章からは、この常染色体、X染色体、Y染色体、ミトコンドリアDNAについて解説していきます。

① 常染色体(Autosomal)

核の中にあるDNAで1〜22まで、長いものから順に名前がついています。常染色体は4種のうち、最も情報量の多い染色体です。常染色体は母+父の染色体が混ざり合って子供の常染色体となります。

② X染色体(X-DNA)

性染色体はX染色体とY染色体から構成されています。女性はX染色体を2つ、男性はX染色体を1つ持ちます。女児が生まれた場合、その子は母のX染色体と父のX染色体が混じった染色体を持ちます。男児が生まれた場合、その子は母のX遺伝子2つが混じり合ったものを受け継ぐことになります。

③ Y染色体(Y-DNA)

Y染色体は男性のみが持つ染色体です。女児には継承されません、男児が生まれた場合、その子のY染色体は父と全く同じになります。男性であれば自分と祖先の男性は全く同じY染色体を持つため、祖先の解析に非常に良く使われます。

④ ミトコンドリアDNA(mt-DNA)

ミトコンドリアDNAは細胞内に存在するミトコンドリアが持つDNAです。ミトコンドリアDNAは父と母のDNAが混じることはなく、常に母の持つミトコンドリアを受け継ぎます。そのため、子のミトコンドリアDNAを検査した場合、母と全く同じになります。

遺伝子検査キットではどの染色体を調べているのか?

遺伝子検査キットの中には病気、性格、アレルギー、頭脳、身体能力を調べるものなどがありますが、基本的には全て常染色体+X染色体を調べていると思っておけば良いでしょう。

まれに、「祖先解析」、「ハプログループ」などのキーワードが上がっているものがありますが、それらの検査キットでは、Y染色体もしくはミトコンドリアDNAを検査している可能性があります。(※近親者を調べるようなサービスの場合は常染色体のみでOK)

海外製品の場合は、”Antosomal”と書かれているのが、常染色体(+X染色体)、”Y-DNA”と表記されているのがY染色体、”mt-DNA”と表記されているのが、ミトコンドリアDNAです。海外キットではオプションとして、”Y-DNA”や”mt-DNA”の検査ができることが多いです。

皆さんも是非、「何の染色体を検査できるのか?」という観点で検査キットを精査してみてください!